ごあいさつに代えて

木材は、古くから身近に使われてきた建設材料です。今では鋼材(鉄)やコンクリートが主流になっていますが、優れた材料であることに変わりはありません。

その木材を活用して、木橋も古くからたくさん架けられてきました。今ではあまり見かけなくなりましたが、それでも日本中に数千橋あると言われています。これらには従来の木橋をかたくなに守り続けてきたものから、近代的な技術を駆使したものまでいろいろな性格のものがあります。そして当然ながらすべて形が違います。

木橋は、木材の性質ゆえに長い橋や強い橋が苦手です。ただし、上手に設計すれば長い橋や強い橋も作ることができます。長持ちするのも苦手ですが、しっかり手入れすれば長持ちもできます。ですが、何より木橋はその存在そのものが絵になります。観光スポットやランドマークになっている木橋が多いこともその現れですし、風雨に耐えて色が変わることで風格が増すのも、木橋ならではの特徴と言えるでしょう。

全国木橋サミットは、このような木橋を守り育てていくために、青森県鶴田町と土木学会木材工学委員会木橋研究小委員会の提唱で始まりました。これから、日本中の木橋を称え応援するための旅に出かけます。お近くで開催の節は、どうぞご参加ください。